帯状疱疹ワクチンについて

2022年08月30日 皮膚科

帯状疱疹の予防には、50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。ワクチンは帯状疱疹を完全に予防するものではありませんが、たとえ発症しても症状が軽く済んだり、神経痛が残りにくいというデータがあります。現在、帯状疱疹ワクチンには以下の2種類があり、当院で接種が可能です。
※詳しくは担当医師(内科または皮膚科)にお尋ねください。

乾燥弱毒生ワクチン「ビケン」

  • 水痘(みずぼうそう)ワクチンと同じものです。1回の接種で済み、費用は8,000円です。
  • 帯状疱疹の発症予防効果は50%程度で、帯状疱疹後神経痛の発症を1/3程度に抑えると言われています。効果は5年程度で減弱するため、追加接種が必要になることがあります。
  • 生ワクチン(毒性を弱めたウイルスを使用)のため、免疫抑制状態にある人(抗がん剤治療中やステロイドなど免疫抑制剤を使用中など)は接種できません。

乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」

  • 近年発売された不活化ワクチンです。2ヶ月間隔で2回の接種が必要です。1回あたりの費用は22,000円、合計44,000円かかります。
  • 帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛の予防効果が90%以上と高く、効果の持続期間も長い(9年以上)とされています。
  • 不活化ワクチンのため、抗がん剤治療中やステロイドなどの免疫抑制剤使用中の方でも接種が可能です。
  • 接種部の痛み等の副反応がやや多いと言われています。

ワクチン比較

 

乾燥弱毒生ワクチン
「ビケン」

乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン
「シングリックス」

接種回数

1回 2回

接種間隔

2ヶ月

費用

8,000円 44,000円(1回:22,000円)

【予防効果】
帯状疱疹

50%程度 90%以上

【予防効果】
帯状疱疹後の神経痛

1/3程度 90%以上

【予防効果】
持続期間

5年程度 9年以上

ワクチン種類

生ワクチン

不活化ワクチン